リノベーションを依頼する際、オーナーは基本的に工事現場へ足を運ぶのがおすすめ。現場チェックに行くおすすめのタイミングとチェックすべきポイントを紹介します。
リノベーションをするなら、できれば工事中に現場に行った方が良いと言われました。現場に行く必要はあるのでしょうか。もし行く場合、どのようなことを確認した方が良いのでしょうか?
基本的には現場に足を運ばれることをおすすめします。オーナー様が来られるというだけで現場の気が引き締まりますし、普段は見られない部分を見ることもできます。実際、きっちりされている方だと、1室の工事中に3回ほど現場に来られるオーナー様がいらっしゃいます。今回は、現場チェックに行くおすすめのタイミングとチェックすべきポイントを紹介します。
目次
「解体後」に足を運べば設計図で分からないことも目で確認できる!
一番早いタイミングとしては、解体後に現場に行くのがおすすめです。
普段は見ることのできない壁や床の下地などがすべて確認できるため、建物の傷み具合や設計図ではわからないことも目で見て確認することができます。
例えば、給排水管に使われている素材が鉄管なのか、銅管なのかなどの確認や、壁を壊してみたらパイプスペースが走っていたなどの特殊状況なども確認可能です。
他にも、設計図上では梁がないとされていたにもかかわらず、解体してみたら梁があったというケースもあります。
このような特殊事情が発見されることがあるため、解体した段階でリノベーションが設計図通りにできるかどうかが確実に判断できるようになります。
解体後に施工現場を訪れる際のチェックポイント
- 既存排管の素材
- 壁や床の下地の傷み具合
- 特殊事情の有無
- 設計図通りに施工できるか
図面通りに施工されているかを確認する「配管後」
配管後のタイミングは、解体後すぐなのでそこまで重要ではありませんが、配管後に現場に来られる方もいます。
すでに給排水菅が交換されて設置されているため、基本的には図面通りになっているかの確認をするタイミングです。給排水管に使われている素材や配管の状況を目で見ることができます。
排水管には勾配を付けなければいけないため、水まわりの配置を変えた場合には、床の高さを上げる必要があるかどうかもここで確認します。
解体後に現場に行けなかった場合には、このタイミングで行ってみると、配管状況と合わせて解体後のチェックポイントが確認可能です。
配管後に施工現場を訪れた際のチェックポイント
- 図面通りになっているか
- 給排水管が交換されているか
- 給排水管の素材(塩ビではなくポリエチレン管になっているかなど)
- 床をあげる必要があるか
- 勾配が取れているか
- クランクが最小限で使われているか
「木工事完了時(もっかん)」で仕上げ前の最終確認
木工事とは、木材の加工や取り付けなどを行う作業のことです。
木工事が完了したということは、室内の枠組みを木材で作る工事が終わり、内装のクロス張りや塗装などの仕上げをする前の状態です。
そのため、そのまま仕上げに入って問題ないかを確認することになります。
各部の寸法確認や床と壁の下地、コンセントの配線などを確認し、問題なければそのまま仕上げに入ります。
木工事完了時に施工現場を訪れた際のチェックポイント
- 最低限の廊下幅が確保できているか
- 脱衣所の扉は洗濯機が通る幅が確保できているか
- 建具などが通る寸法は空いているか
- 床や壁の下地が入っているか
- コンセントの位置に配線が出ているか
引渡し前、すべての施工チェックをしたい「工事完了時」
工事が終われば引き渡し前の最終確認です。図面と付き合わせて間違いがないか、内装の仕上げが問題なく終わっているのか、設備などは問題なく機能しているかなど、実物を触ってみながらチェックをしていきます。
基本的には仕上がりのチェックをするだけのため、ここまでに現場に足を運んでいれば、表面的なチェックのみで大丈夫なはずです。
工事完了時に現場を訪れた際のチェックポイント
- 設計図通りに施工されているか
- 内装の仕上がりは問題ないか
- 建具や設備は問題なく機能するか
現場に行く場合、事前に工事会社に連絡、打診をしておきましょう。工期にズレがあれば想定していた状態になっていないこともある他、現場担当者はオーナー様の顔を知らないことがほとんどなので、クレーマーが来たのかと勘違いして慌ててしまう可能性もあります。
リノベーション工事時しか見られない場所を見に行ってみよう
今回はリノベーション工事の現場に行くタイミングや現場でのチェックポイントを紹介しました。
特殊事情が見つかる可能性のありそうな築古物件や1室目のリノベーションなどは、今後のことを考えても解体後や工事途中で現場に行っておくと安心です。
リノベーションを行うタイミングでしか見られないところが見られるため、時間の都合が付けば一度現場へ行ってみてはいかがでしょうか。
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