賃貸不動産の空室対策アイディア – 賃料を下げる前に検討したい空室対策とは?

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空室対策は賃貸物件のオーナーさんにとって過去から現在まで大きな課題となっています。
この記事ではそんな空室対策についての解決策を探ってみたいと思います。

賃貸のメイン利用者である若年層の減少や相続対策に伴う新規の賃貸住宅供給の高止まりを受けて、賃貸住宅は借り手市場が続いています。

*賃貸のメイン利用者である10代後半から30代の人口は今後人口減少以上に大きく減少していく見込み

*一方で、新規の年間賃貸住宅着工は30万戸と高止まり傾向にあります。

そのため、空室対策に頭を悩ませているオーナー様も多いのではないでしょうか。すぐにでも空室対策に動き出したいところですが、物件の立地や築年数、想定する入居者によって、行うべき対策は異なります。

本記事では、一般的な空室対策からeimsならではの空室対策まで、大きく次の3つの打ち手に分けて、ご紹介いたします。

1.物件の魅力を上げて空室対策
2.入居者ターゲットに届くように募集方法・条件を見直す
3.一般賃貸からターゲットを変えて、マンスリーやSOHOなどに用途変更する

目次

物件の魅力を上げて空室対策

リフォームやリノベーション、設備のアップグレードなどで物件の魅力を高めることは空室対策には大変有効です。
物件自体に魅力があれば、立地条件など他の物件の弱点をカバーすることも可能です。
また魅力的な物件は、賃料をアップすることも可能です。

内装を魅力的にする

リノベーション・リフォーム

物件において、第一印象は非常に重要です。特に、水回りの老朽化やサビやカビなどの腐食、内装の汚れは内見時の印象を下げてしまいます入居者ニーズに合わない物件の場合、リノベーションやリフォームで印象をがらりと変えるのも空室対策の一つの方法です。

リフォーム

特に築浅物件などは、アクセントクロスを入れたり、和室があるのであれば洋室に変更する等の表層的なリフォームを中心に行うことで物件の魅力を高め空室対策を行うことが可能です。表層リフォームだけでも印象は大きく変わります。予算に余裕があれば、後述するホームステージングで、カーテンや照明、おしゃれな家具を設置したりするのもおススメです。

リノベーション

築20年以上の築古物件等は、大幅なリノベーションも選択肢として考えましょう。特に、キッチンや浴室などの水回りは15年程度で老朽化し、20年以上経過すると、給水給湯管の痛みも進み、漏水の危険性が増してきます。キッチンや浴室等の設備交換のタイミングでないと、給水給湯管の交換は出来ませんので、一緒にリニューアルすることで長期的に効率的な投資に繋がります。

また、若年層には畳敷きの和室よりも洋風、狭いダイニングより、広いLDKが好まれるため、水廻り更新のタイミングで、間取りを変え、部屋全体をリニューアルさせた方がリノベーションの効果も上がります。ターゲット層に合わせ、間取りを含めた総合的な見直しをすることで、築浅物件との差別化を図りましょう。

リノベーションによる空室対策の事例はこちらをチェック

ホームステージング

ホームステージングとは、あらかじめ家具や小物などで物件にインテリアコーディネートを加え魅力的な空間を演出し、借り手に実際に生活している姿を想像させることで空室対策を行うことです。
何もない部屋に比べて家具や小物を配置しておくことで、物件をより魅力的に見せることが可能です。

家具付き物件

入居者の家具購入費を軽減する

引越しの際、家具を一式購入しようとすると大抵は数十万円、少なくとも数万円の費用がかかります。洗濯機や冷蔵庫、ガスコンロ、テーブル、イス、タンスなど、予算以上に出費がかさむことも少なくありません。

家具付き物件なら、引越しの際に家具の購入費用を節約でき、入居者にとってうれしい条件となります。

単身者やカップルに需要あり

家具付き物件のターゲットとしては、初めて一人暮らしをする学生などの単身者、同棲を始めようと考えているカップルがおすすめです。

以前から一人暮らしをしている人やファミリー層は、すでに家具を持っていることが多く、特に大型家具は一度購入してしまえば何年も使い続けられます。反対に、まだ家具を購入していない人にとっては、あらかじめ家具が付いていることが大きなメリットとなります。

すべての空室に家具を置くことが難しい場合は、内装に力を入れましょう。例えば、部屋のデコレーションや簡単な照明、カーテン、インテリア雑貨、スリッパの設置など、物件に一味違った価値を付けることで入居率が上がる場合もあります。

このように内装を魅力的にすることで、内覧時の印象を大きく向上させることができます。内覧してくれたお客様を逃さないためにもリノベーションはじめ内装を魅力的なものに変更することはおすすめです。

共有設備をアップグレードする

内装だけでなく、物件全体にかかわる共有設備をグレードアップすることも空室対策には有効です。
物件によってできることは異なりますが、特に空室対策に有効な三点についてご紹介します。

高速インターネット導入で空室対策

スマートフォンやタブレットの普及により、インターネットはあらゆる場所で欠かせないものとなっています。

最近では、SNSの利用やインターネットショッピングのみならず、在宅でのオンライン会議や授業への参加、就活時のWeb面接なども増加しています。インターネットの回線状況によっては、業務の進行や進路を左右する問題にもなりかねません。

こうした背景から、インターネット回線に対する性能向上が求められており、高品質なインターネット回線の導入は空室対策に有効と言えます。

光ファイバー(光回線)導入を

生活様式の変化に対応する必要があるなか、高速インターネットを導入した物件の人気が高まっています。

特に、単身者やファミリー層の多い地域では、インターネット回線の需要が高いため、入居率の高まりが期待できます。なかでも、光ファイバーでの回線設置がおすすめです。

光ファイバーによる高速回線なら、通常の回線よりも速い通信速度でインターネットを利用できるため、動画の視聴やオンライン会議などでも通信が途切れることなく快適に過ごせます。

インターネット無料で空室対策

2020年10月に発行された『 全国賃貸住宅新聞(第1433号)』では、「インターネット無料」が物件の人気設備ランキングで1位になったことが発表されました。インターネット無料は物件選びの肝になるため、空室対策としても重要なポイントといえます。

インターネット無料の物件とは

インターネット無料の物件とは、家の中で自由にインターネット回線(Wi-Fi)を利用できる物件を指します。

通常、賃貸物件でインターネットを利用したい場合は、入居者自身がインターネット回線を契約します。月々5,000円程度の通信費に加え、初期費用として数万円かかる場合がほとんどです。また、インターネット回線の設置工事が必要な場合もあるため、実際にインターネットを利用できるまでに数日かかってしまうケースもあります。

インターネット無料の物件なら、引越しの際に回線設置の手間を省くことができ、月々の通信費も節約できるため、入居者にとって大きな利点となるわけです。

若い世代向けに大容量プランを

こうしたインターネット無料による空室対策は、学生や一人暮らし世代など、若年層の多い地域の物件におすすめです。

例えば、周辺に大学のある地域や都心から少し離れた住宅地などでは、「なるべく費用を抑えて住まい探しをしたい」と考える人が多い傾向にあります。また、インターネット回線はほぼ毎日使うものなので、容量に余裕のある回線を選ぶことで入居者の満足度アップも期待できるでしょう。

宅配ボックスで空室対策

宅配ボックス付きの物件は、単身者を中心に近年人気が高まっているため、空室対策としてもメリットが期待できます。

宅配ボックスとは

宅配ボックスとは、留守中でも荷物を受け取れるロッカー型の設備です。配達員が荷物を宅配ボックスに入れ、ダイヤル式もしくは電子式の暗証番号を使って鍵をかけることで、入居者が不在でも安心して荷物を受け取れるようになっています。

従来のように、再配達のための電話をかけたり、配達に合わせてスケジュールを組んだりする必要がないため、忙しい人にとって便利な設備です。

働く世代に需要あり

現在、宅配ボックスが設置されている物件は多くありません。今後も宅配ボックスの需要は高まってくると考えられるため、宅配ボックス付き物件は大きな強みとなります。

入居者が不在でも荷物が受け取れるので、おもに日中に外出している単身者や共働き世代に人気の高い条件となるでしょう。

エアコン付きで空室対策

住まい探しをする際、できるだけ初期費用をかけずに引越し費用を節約したいと考えている人は少なくありません。そんな入居希望者をターゲットに、エアコン付き物件の提供を検討してみてはいかがでしょうか。

入居者の初期費用を軽減する

物件に入居する際、初期費用として敷金・礼金や仲介手数料、保証料が必要になるほか、通信費や家具購入費などが発生します。なかでも、エアコンの購入には1台あたり最低でも5万円ほどの費用がかかり、金銭的な余裕がなければ引越しの際に大きな負担となります。

あらかじめ物件にエアコンを付けておけば、引越し費用を節約したい入居者のニーズを満たせるため、空室対策として有効に働くでしょう。

若い世代の単身者に需要あり

学生や新入社員の世代は、物件を探す際にエアコンや家具付きの物件であることを優先条件とする傾向があります。

エアコンの設置はオーナー様にとっても負担にはなりますが、一人暮らしであれば、1Kや1R、広くても1LDKまでの間取りを選ぶことがほとんどです。一部屋につきエアコン1つとすれば、それほど大きな負担にはならないでしょう。

このように物件そのものの魅力を高めることは空室対策の基本と言えます。
立地条件や日当たり等は変えられなくても、内装を工夫することでそれらが仮に物件の弱点であっても、その弱点をカバーすることも可能です。
また、物件の魅力を向上させることは空室対策ができるだけなく、賃料アップに繋がる可能性もあります。

ターゲットに届くように募集方法・条件を見直す

募集媒体の露出増で空室対策

住まい探しをするときに、賃貸物件の検索サイトから物件を見つけて契約を決める人は少なくありません。入居者を募集する際は、部屋の質もさることながら、募集媒体への露出度の高さが肝心です。

部屋探しはインターネットが主流

物件探しのプロセスとしては、最初にインターネット上で物件を探し、目星を付けてから不動産会社の店舗を訪問、内見、契約をするという流れが主流になっています。

そのため、まずは大手不動産情報サイトに、お持ちの物件が掲載されているかをしっかりと確認しましょう。最近では、オーナー様が直接入居者を探せるマッチングサービスなども登場しています。

いくつかの媒体で募集をかけることで、インターネット上での物件の露出を着実に増やしていきましょう。

エイムズでは、自社のリノベーション賃貸物件検索サイト「リノベ百貨店」によってリノベーションから入居者募集までお手伝いさせていただいております。

募集写真を明るく、見やすく

募集媒体を増やすことに加え、媒体のページ上で物件の情報がしっかりと目に付くような工夫も行いましょう。最も大切なのは写真の見栄えです。無数の物件のなかから入居希望者の目に留まるようにするには、最新かつきれいな写真を掲載する必要があります。

写真がないことはもちろん、写真を掲載していても雰囲気が暗い・清潔感がないといった場合は悪い印象を与えてしまいます。

物件の外観は天気の良い日に撮り、きれいに見える角度で撮影するのがポイントです。部屋の内装を撮るときは、日光をしっかりと入れて部屋全体を明るくし、部屋が広く感じられるような角度で撮るようにしましょう。

リビングだけでなく、キッチンや洗面所、浴室、トイレ、玄関なども撮影し、各所の細かな情報が伝わるように心がけてみてください。

募集媒体の選び方

募集媒体にもそれぞれ強みや特徴があり、ユーザー層が異なります。物件の掲載にあたっては、売りとなる物件の特徴とお客様の需要とのマッチングを考えた媒体選びが大切です。

また、各物件には無数の特徴があり、入居希望者にとっても物件選びの条件はさまざまです。それぞれの条件をマッチングさせて入居率を上げるためには、募集媒体をより深く見直してみましょう。

例えば、築浅や駅近、賃料の安さなどの条件を売りにしている物件の場合は、大手検索サイトがおすすめです。大手の媒体なら膨大な人の目に触れる可能性が高いため、入居の可能性も高まります。

築年数の古い物件や、リノベーション・リフォームによる内装を売りにしている物件の場合は、リノベーション物件に特化したリノベ百貨店などの媒体や内装で部屋探しをする方向けの媒体への掲載がおすすめです。建物の新しさや立地条件よりも、オリジナリティーのある部屋を重視している顧客の獲得が見込めるでしょう。

ターゲットの変更

募集媒体の見直しのほか、ターゲットの見直しも有効です。現在、日本国内では空き物件が増えており、ありふれた条件を満たしただけでは、競合物件との差別化を図ることができません。ただし、対象者を絞ることで、物件の立地や内装設備の条件を変えないまま入居率を高められる可能性があります。

例えば、ペット飼育や楽器演奏を許可したり、外国人向けにゲストハウスのような雰囲気に変えたりするなどです。特定の層に向けた物件として掲載することで、費用を抑えた空室対策が可能となります。

募集条件の見直し

空室対策として、物件の募集条件を見直すことも選択肢の一つです。オーナー様の気付かないうちに、地域や住民の雰囲気や需要と、物件の条件がミスマッチの状態になっていることも少なくありません。適切な条件を設定し、物件管理を行っていきましょう。

賃料、敷金・礼金を下げる

物件の賃料や敷金・礼金を下げることは当然、空室対策として有効です。

立地や設備・内装に比べて明らかに賃料が高い場合は、適正な賃料・敷金・礼金にすることで借り手がつくことも多いでしょう。

ただし、必要以上の値下げは物件の価値を下げることにもつながりますので注意が必要です。周辺の物件の価格をリサーチしたうえで値下げは慎重に検討しましょう。

また、先にご紹介したリフォーム・リノベーションなど物件の魅力を高めることで賃料を維持したうえでの空室対策が可能です。

フリーレントを付ける

賃料の値下げ以外に、フリーレントを募集条件に付けることも空室対策には有効です。

フリーレントとは、入居直後の一定期間、家賃を無料にする契約のことです。例えば、立地が不利であってもそれ以上の魅力があるという物件なら、フリーレントを付けることで入居希望者にアピールしやすくなります。

収入が確保できない期間も発生しますが、一度入居してもらえれば長期的な収入が見込めるため、早急に空室対策を行いたいと考えている人は検討されると良いでしょう。

不動産会社にに広告料を支払い募集を強化する

不動産会社に広告宣伝を強化してもらうのも一つの方法です。

不動産会社に対して仲介手数料とは別にADを支払い、入居者の募集に力を入れてもらうことで、入居を確定させられる可能性が高くなります。空室対策を迅速に行いたい場合におすすめの方法です。

一般賃貸からマンスリーやSOHOなど用途変更する

立地の良い物件であれば、マンスリーマンションやオフィスなどに転用することで空室問題が改善するケースもあります。

マンスリーマンションへの変更

マンスリーマンションの需要

マンスリーマンションとは、短期間での居住を前提としたマンションやアパートを指します。通常の賃貸物件と異なるのは、基本的な家具や家電製品が完備されている点です。

デスクや寝具のほか、冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、テレビなど、生活に欠かせないものはほとんど備え付けられています。敷金・礼金もかからず、入居者にとっては非常に便利です。

最近では、出張や旅行の際のホテル代わりに利用されることも少なくありません。女性専用のマンスリーマンションも増えてきており、需要は年々高まりつつあります。

SOHO・オフィスへの変更

マンスリーマンションへの変更が難しい場合は、オフィスへの転用も検討してみましょう。働き方が多様化している背景を考慮し、駅近の物件であればシェアオフィスとして活用するのも効果が期待できます。

マンスリーマンションやオフィスへの転用は、居住用物件よりも賃料を高く設定できるケースも多いため、空室対策としておすすめの方法です。

空室対策アイディアまとめ

空室対策は、入居者の視点でニーズを調査したうえで、設備や条件の見直し、掲載する媒体選び、適切なリノベーションやリフォームを行うことが大切です。アピール方法を工夫すると、より入居率アップの効果が期待できます。

オーナー様のみでの解決が難しい場合は、リノベーション・リフォームの専門家に相談することも視野に入れてみてください。物件によって空室になる原因は異なるため、今回ご紹介した例を参考に、お持ちの物件に合った空室対策を進めていきましょう。

また、物件のリノベーションをお考えの場合は、年間150室以上の施工を行っているエイムスにご相談ください。
年間3000組以上からお部屋捜しのご相談を受けている経験から、物件の立地や特徴に応じて効果のあるリノベーションをご提案・施工いたします。

空室対策や賃料アップ 築古賃貸の再生は eimsにお任せください

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