人気の出るリノベーション物件にするために欠かせない、壁・床・設備の選び方と、リノベーション後すぐに空室が埋まった事例を紹介します。
築30年を過ぎたあたりから空室が目立ってきたため、リノベーションを検討しています。人気の出る物件にするためには、クロスや床材、設備などはどのように選んだら良いのでしょうか?
人気の出るリノベーション物件にするためには、リノベ物件らしいおしゃれな内装にすることが不可欠です。壁、床、設備の選び方と、実際にすぐ空室が埋まったリノベーション事例を紹介します。
目次
壁紙はクロス?塗装?物件によって異なる正しい選び方
壁は塗装の方が良いと言われることもありますが、塗装とクロスはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
壁紙をクロスにするのか、塗装するのかの基準は、既存の壁がどうなっているかです。塗装をしている物件は塗装、クロスを貼っている物件はクロスというように、既存の状態に合わせるのがおすすめです。
例えば、塗装が良いらしいとクロス貼りから塗装に変える場合、下地処理などでそれなりの費用がかかってしまいます。塗装はクロス貼りに比べてメンテナンスコストも高くなるため、長期的に見るとさらに費用が膨らみます。
エイムズでも、どうしても塗装にしてほしいとのオーナー様の意向があれば変更することはありますが、基本的には従前の仕様に合わせる方がいいでしょう。
クロスのメリット
- バリエーションが多く、柔軟性がある
- メンテナンスコストが安い
塗装のメリット
- 独特な質感で高見えする
- クロスより家賃が高く取れる可能性がある
広い面積を占める重要ポイント!賃貸住宅の床材の選び方
壁と同様に住居内の広い面積を占めるのが床材。クッションフロアの賃貸物件は多いですが、せっかくリノベーションするのであれば、無垢フローリングかフロアタイルを使用するのがおすすめです。
物件の特徴や推しポイントを作れるのが無垢フローリング。木材本来の風合いが感じられ、リノベーション物件でも人気のある床材です。
冷たくなりにくく、肌触りもいいので、素足で過ごしていても快適に過ごせます。一枚板を加工したものなのでコストは高くなりますが、コスト面で問題がなければ無垢フローリングでリノベ感のあるお部屋にすると人気が出やすくなります。
無垢材といっても種類はたくさんあります。
賃貸物件のリノベーションで使うのであれば、硬くて耐久性の高い木材がおすすめです。賃貸は入居者が入れ替わるタイミングで傷が残っていれば、フローリングを張り替える必要が出てきます。
そのため、パイン材のような柔らかい木材では傷がつきやすく、交換の頻度が高くなりやすいです。硬くて傷の付きにくい木材であれば、交換頻度が低いためメンテナンスコストを下げることができます。
エイムズで主に使っている木材は、硬くて傷がつきにくいオークとヤマグリです。
フロアタイルは、塩化ビニル素材のタイル状の床材です。本物のような木目や凸凹も再現されており、素人目には本物の木材のように見えるのが特徴です。
1枚のピースを並べていくため、一部に傷がついてしまったとしても一部分だけの交換ができます。また、耐久性も高いため、メンテナンスコストを抑えることができます。
塩化ビニル素材のため、冬場などは冷たくなりやすく、無垢床のような快適さは期待できません。それなりに見栄えしながら費用面では無垢床よりも安く抑えられるため、コストの問題から無垢フローリングにできない場合にはフロアタイルを使用するのがおすすめです。
無垢フローリングのメリット
- リノベ物件で人気が出やすい
- 素材本来の風合いで高級感がある
フロアタイルのメリット
- コストが抑えられる
- 木材っぽい質感が出せる
人気に差が付く!水まわり設備導入のポイント
賃貸物件で人気に差が付きやすいのが、キッチンやお風呂などの水まわり。お部屋のコンセプトに合わせるとともに、水栓などの見えない部分もリノベーションを行うタイミングで交換しておくのがおすすめです。
費用を抑えようとすると、見た目だけを気にした、既存のものを綺麗に見せるだけの工事をしがちです。
しかし長期的に見ると、リノベーションのタイミングにあわせて水栓などの工事をしてしまった方が、コストを抑えることができ、将来的なリスクを取り除くことができます。
また、既存設備の後継品を入れているケースもありますが、できるだけお部屋のコンセプトに合わせて設備を選ぶ方が、全体の統一感が出て内装がおしゃれになります。一人暮らしのお部屋などであれば、造作キッチンも差別化ができて人気の設備です。
『キッチンと3点ユニットバスのリノベーションアイデアの記事にリンク』
リノベーションで空室を即解消!賃貸マンション・アパートのおしゃれ内装事例
築55年マンションでも!リノベーションで完成後すぐに入居決定&賃料3.5万円アップ
○物件概要
築年月:1967年 間取り:1K 面積:36㎡ 構造:RC造
最寄駅:学芸大学駅より徒歩8分
リノベーション前にオーナーが抱えていたお悩み
こちらは築55年の賃貸マンションです。何度か手を入れられているため、内装がそこまで古いわけではありませんが、設備に少し古さがあり、その他によくある物件と同じような見栄えになっていました。
そのため、築年数の問題もあり賃料が下落し続けていました。 そんななかでエイムズにご相談をいただき、リノベーションさせていただいた内容がこちらです。
リノベーション前
リノベーション後
床を無垢フローリングにすることで温かみのある印象に。照明もライティングレールにすることでおしゃれな雰囲気になっています。
壁にアクセントクロスが入ることでおしゃれ感がアップ。新たにワークスペースも作り、リモートワーク需要にも対応しています。
リノベーション前
リノベーション後
キッチンは大工お手製の造作キッチンに。無垢床とのバランスも良く、キッチンタイルがアクセントになっています。
お風呂はシートを貼っておしゃれに。古いタイプの水栓も新しくして使いやすくなっています。
お風呂にあった洗面は撤去して新たに洗面台を設置することで、使い勝手が良く好まれる間取りになりました。
床は無垢フローリング、壁にはアクセントクロスを入れ、設備まわりも一新することで、家賃を3.5万円アップさせながらも完成後すぐに入居が決まっています。
○工事費用・施工後の賃料の変化
工事費用:400万円
賃料:10→13.5万円
モダンでシャープな印象のお部屋にリノベーション!完成後すぐに入居決定
○物件概要
築年月:1993年 間取り:2LDK 面積:70㎡ 構造:RC造
最寄駅:祖師ヶ谷大蔵駅より徒歩10分
リノベーション前にオーナーが抱えていたお悩み
築30年弱のRCマンションを相続されたオーナー様の事例です。
内装に大きな改修をしていないため、空室になった部屋は家賃を下げて入居者を決めていましたが、中長期的な賃貸経営を考えたときにリノベーションして賃料をアップさせたいと考えられたところで、エイムズご相談をいただきました。
リノベーション前
リビングの天井を躯体表しにしてRC構造を活かしたデザインへ。リビングの引き違い戸をクアドロスリムにすることで部屋が明るく開放的になりました。
リノベーション後
キッチンは壁付けからペニンシュラキッチンに変身。
リノベーション前
リノベーション後
お風呂も黒いシックなシートを貼っておしゃれに。小物や取手などを黒にして統一感のあるお部屋になっています。
玄関にはラインフレームを設置して採光、明るい玄関になっています。こちらも黒で統一感を演出しました。
工事完了後すぐに入居が決まり、オーナー様が所有する他の物件も複数リノベーションさせていただいています。
○工事費用・施工後の賃料の変化
工事費用:約800万円
賃料:非公開
シンプルながら家賃アップ&即入居決定!コストを抑えたフルリノベーション
○物件概要
築年月:1977年 間取り:1LDK 面積:50㎡ 構造:RC造
最寄駅:白山駅より徒歩3分
リノベーション前にオーナーが抱えていたお悩み
築45年のため、配管もリニューアルしながら低コストで家賃アップ、即入居を実現した事例です。
和式トイレや畳の部屋など、かなり古い内装でそのままでは入居付けができない状態のお部屋でした。
予算の上限だけを決めていただいたうえで、デザインや仕上がりをエイムズにお任せしていただく形でコストを抑えながらフルリノベーションを行いました。
リノベーション前
リノベーション後
床はフロアタイルに。コストを抑えるために間取りはできるだけ活かし、手前を寝室に、奥はキッチンと繋げてリビングにしています。
寝室との間は壁で仕切り。クローゼットは2つのタイプにして使い勝手が良くなりました。天井と壁は塗装で高見えする質感になっています。
リノベーション前
リノベーション後
キッチンはナチュラル感たっぷりの造作キッチン。白いタイル貼りでシンプルながらおしゃれに。
古い、狭い、使いにくい状態の水まわりも一新。洗面とトイレ、洗濯機置き場をひとつの空間にまとめて広々。ベランダがないため、浴室乾燥機と物干しできるパイプを設置して使い勝手もかなり良くなっています。
シンプルながらポイントを抑えたリノベーションで家賃は3万円アップ、完成後すぐに入居が決まりました。
○工事費用・施工後の賃料の変化
工事費用:350万円
賃料:11→14万円
物件それぞれの特徴や環境を踏まえたプランニングがおすすめ
壁紙や床材、設備の選び方などを紹介しました。紹介した事例を見ていただければわかるように、こんなリノベーションをすれば人気が出るという正解のようなものはありません。
物件の立地や特徴、コストの問題など、様々な要素を加味しながらベストなリノベーションプランを作る必要があります。
エイムズでは、パッケージにプラスしてオーナー様のご要望を取り入れながら柔軟なプランニングをしています。中途半端なリノベーションでは効果が出ないこともあるため、リノベーションをする際は、できるだけプロに相談するのがおすすめです。
エイムズには、リノベーション物件を探している入居希望者の相談が年間3000組以上。そのため、お客様の要望や内覧時の反応、入居申し込み獲得状況など、リアルな情報を豊富に所持しています。
立地や広さなど物件の情報とリノベ物件に申し込むお客様の情報を合わせた、入居者が決まる提案で、施工後1カ月以内の入居獲得は約9割。月間5万人が利用する自社サイトでの客付けと合わせて、築古物件の空室解消、賃料アップを実現します。 クラフトリノベーションの事例集プレゼントはこちら